2024年9月26日

おしゃれな家は窓が少なめ?メリットとデメリットとは?後悔しないためのポイント

おしゃれで暮らしやすい家といえば、窓が多い家をイメージされるかもしれませんが、最近は、敢えて窓を少なくしてスタイリッシュな印象の新築住宅が増えてきています。窓の少ない家はモダンな外観と防犯性の高さなど、メリットも多く最近人気が高まってきていますが、自然光の確保や空間の広がりなどに対する工夫が求められます。
この記事では、窓の少ない家を建てる際のメリットとデメリットと後悔しないための工夫と気を付けたいポイントも紹介します。

窓少ない家

窓の少ない家のメリット

窓が少ない家は、なぜ人気が高まっているのでしょうか?窓が少ない家のメリットを見ていきましょう。

シンプルでスタイリッシュな外観


住まいの顔となる玄関側の窓を減らしたり見せなくすることで、生活感を感じにくくモダンで洗練されたデザインが実現しやすく、見た目のインパクトが高まります。デザイン性を重視されている方にもオススメです。

防犯性が高く、プライバシーも守れる


窓が少ないことで、外部からの侵入が困難になり、防犯性が向上します。また外からの視線を遮ることができ、人目を気にすることなく過ごせプライバシーを守ることができます。

建築費用を抑えられる

大きい窓や、多くの窓を設置する場合、窓枠やガラスのコスト、また、しっかりとした構造にしなければならないので、その分コストがかかります。しかし、窓を少なくすることで建築コストを抑え、その分ほかの設備やデザインに費用を回すことも可能になります。

耐震性能を高めやすい

壁面積が多ければ、建物を支える筋交いや面材などを設置して耐力壁を増やしやすく、建物の耐震性が向上するため、地震に強い家になります。地震や風などの水平荷重に抵抗できる力を持つ耐力壁が多いほど、耐震性の高い家になります。
その分建築コストは高くなりますが、窓を減らした分、耐力壁を増やして余計なコストをかけず地震に強い家を建てられるのはメリットと言えるでしょう。

断熱性能が高い

最近の窓は、断熱性・遮熱性の高い窓も増えてきていますが、分厚い壁と比べるとどうしてもその性能は劣ります。
そのため、窓が少なく壁部分が広いほど空気の逃げ道が減り、熱の出入りも少なくなるので、壁の断熱性能が高まって家の中の温度を一定に保つことができるので、冷暖房費の節約にもなります。快適でエネルギー効率の良い住まいが実現できます。

家具を配置しやすい


窓が少ないと壁面が多くなり、家具や家電を自由に配置しやすくなります。また、ライフスタイルに合わせて模様替えにも対応しやすくなります。
壁沿いに置くことの多いテレビやソファ、オープンラックを設置できたりなど、生活動線なども考慮しやすいレイアウトを検討できます。

窓が少ない家のデメリット

一方、窓が少ない家にはいくつかのデメリットもあります。住んでから後悔しないためにデメリットも把握しておきましょう。

部屋が暗くなりがち


窓が少ないことで一番のデメリットになるのが、日当たりが悪くなりやすいことです。室内に取り込める自然光が減少し、部屋の中が暗くなってしまうため、日中でも照明が必要になることがあります。

人が過ごす部屋では最低限の採光面積が定められていますが、方角や高さによって採光性能が変わるため、少ない量で十分な明るさを確保することが大切になります。

風通しが悪い

窓が少ない家は、風通しが悪くなりがちです。特に夏場は室内の空気がこもりやすく、不快に感じることがあります。
風通しが悪くなると湿気が溜まりカビやダニが発生する可能性もあるため、風の通り道を配慮した換気設計をしっかり考える必要があります。

閉塞感を感じる


窓が多いとガラス越しに外の景色が見えるため解放感が生まれますが、窓が少ないとどうしても閉塞感を感じやすくなります。

壁が多いと圧迫感を感じやすくなるため、なるべく間仕切り壁をなくすなど、閉塞感を軽減する工夫が必要になります。

後悔しないための工夫とポイント

窓をただ闇雲に減らすだけだと住み心地が悪くなってしまうため、大きさや設置場所、設備を工夫する必要があります。
窓が少ない家を建てる際には、デメリットを軽減するためのいくつかのポイントを抑えることで、快適な住まいを実現できます。
これらを理解した上で、適切な工夫を施すことが重要です。

2階に吹き抜けを設置


2階に吹き抜けを設置することで、下階に自然光が届きやすくなり、開放感が生まれます。また、上下階のつながりが生まれることで、家全体が明るく広々と感じられます。

高窓や天窓の活用


高い位置に窓を設置したり、天窓を取り入れることで、自然光を確保しつつ、プライバシーも守ることができます。
周囲からの目線が気になりやすい1階の窓は高窓、吹き抜けにして2階に天窓することで部屋全体に均等に光を届けるため、採光の改善に効果的です。

多くの小さい窓よりも少ない大きな窓を設置する


家が暗いと感じさせないためには、小さな窓がたくさんあるより、家の構造や視線などに問題がなさそうな場所に、少ない数の大きな窓を設置する方が部屋が明るくなります。
道路に面した側の窓を少なくして、それ以外の方向の窓や天窓を増やすことで家全体の日当たりを確保することもできます。

例えば、リビングに中庭を設けて掃き出し窓を設置をすれば、十分な光も取り込められカーテンがなくても外部からの視線もカットでき、しっかりくつろげる空間が作れます。
または、2階をリビングにして大きめの高窓を設置すれば、眺望とたっぷりの自然光を楽しめ、同時に吹き抜けも設けていれば、1階にも明るさが届き解放感も生まれます。

避難経路を確保する

災害時に玄関から避難できるとは限らないので、庭や道路に出られる場所に掃き出し窓を設置したり、勝手口を設けたりと、何箇所か外に出られる場所を確保しておくと安心です。

風通しを確保できる設計


最近の家では24時間換気システムが付いているので、常に換気は行われている状態にありますが、気持ち良い時期は窓を開けて風を採り入れたいときもありますよね。

窓が少ない分、風通しに配慮した設計にする必要があります。例えば部屋の対面に向かい合うように窓を配置すると、出入口ができて風が通り抜けやすくなります。

インテリアデザインの工夫

インテリアデザインをホワイト系の基調でまとめて、明るい色の膨張作用を利用しましょう。明るい色調の家具や照明を選ぶことで、部屋を明るく広く見せることができます。また、鏡を活用して視覚的な広がりを演出するのも効果的です。

まとめ

マイホームを建てるにあたって、窓の量・配置は難しいポイントの一つです。
窓が少ない家は、コストを抑えつつ高いデザイン性や防犯性やプライバシーも確保でき、断熱性や耐震性の向上など、さまざまなメリットもあり“数より質”で窓計画を検討する方は少なくありません。
しかし、間取りや窓を工夫しなければ暗さや湿気で後悔してしまいます。 窓の大きさや設置位置のメリハリ、インテリアデザインに配慮したり、高性能な換気システムや耐震壁などの設備を取り入れることで、設計の工夫次第でデメリットを対策できます。
状況に応じて適切な量と配置を考えることが大切です。窓の量によるメリット・デメリットをきちんと把握して、後悔しない快適な注文住宅を実現しましょう。
窓少ない家