1月も半ばとなり厳しい寒さが続きますね。今冬は各地で雪の影響が多く出ているようで、暖かな日差しの春が待ち遠しいですね。さて、春といえば3・4月は就職・転職そして卒業・入学シーズンで新天地への引っ越しをされる方も多いかと思います。引っ越しする際に気になる退去する賃貸物件の掃除をどこまでするか、悩まれる方も多いのではないでしょうか。そこで今回は退去時の掃除がどこまで必要なのか、また、掃除をするときに知っておきたい注意点についてご紹介します。
退去する時に掃除は必ず必要?
退去後はハウスクリーニング業者が室内を清掃するため、基本的に必須ではありません。しかし、退去時の立会い確認時に汚れていると、印象が悪くなったり入居時に預けておいた敷金の返還額に影響します。そのためには、退去時の最低限の掃除をしておくことをオススメします。
部屋の掃除はどこまですればいい?
賃貸物件は退去時に物件を入居時と同じ状態で戻す現状回復の義務があります。もし入居者の過失や不注意・手入れ不足がもとで物件を傷めてしまった場合、修繕費用を負担しなければいけません。一方、普通に生活していて発生する経年劣化については費用を負担する必要がありません。「経年劣化として認められるか」「入居者の過失によるものだと認定されるか」の基準は物件や管理会社・家主さんによって異なりますが、退去時の掃除具合で負担費用が変わってくる可能性があります。どんな汚れが現状回復対象・経年劣化対象なのか見ていきましょう。
原状回復の対象
入居者の不注意や過失による汚れや傷み、手入れ不足が現状回復対象となり、借主負担となります。
・タバコのヤニによる汚れや臭い
・壁などのクギ穴、ネジ穴(重量物を掛けるために空けたもので、下地ボードの貼り替えが必要な程度のもの)
・結露や水漏れを放置したために発生したカビや腐食、落書き、モノをぶつけた凹み
・キャスター付きイス等によるフローリングのキズ、へこみ
・ガスコンロや換気扇の手入れを行わなかったためにこびりついた油汚れ、水アカ
・飼育ペットによる柱などのキズや臭い
経年劣化の対象
普通に生活していくうちに自然と劣化していくものが経年劣化と認められ、貸主負担となります。
・壁などの画鋲、ピンなどの穴(下地ボードの張り替えは不要な程度のもの)
・日照による壁やクロスの変色
・家具・家電の設置による床やカーペットの凹みや設置跡
・通常の使用による冷蔵庫後部壁面の電気焼け
・浴室、トイレの壁の黄ばみ
退去時の掃除のポイント
退去時の立会い確認で室内が綺麗であれば、ずいぶんと印象が違います。場所ごとの掃除のポイントを見ていきましょう!
床・畳の掃除
掃除機でホコリを吸い取っておくとともに、濡れた雑巾で拭くだけでも印象が違います。
キッチンの掃除
ガスコンロの周りや換気扇、シンク内など目につく所は綺麗にしておきましょう。
風呂場の掃除
石けんカスや水垢、カビなどの汚れは市販の洗剤で落とすことができるので、掃除しておきましょう。
トイレの掃除
便器・壁・床はウェットシートなどで重点的に拭き、貯水タンク内もふき取っておくといいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
金銭が絡むとトラブルが起きやすいので、なるべく面倒ごとをなくすために経年劣化や原状回復についての知識を身に付けておくと安心です。退去時の汚れ次第でクリーニング代が発生するのか、敷金でまかなわれるのかは、物件や管理会社・家主さんによって異なる場合があります。詳しくは、入居時に受け取った賃貸契約書をしっかり確認してくださいね!