2021年11月8日

定年退職後の第二の人生を安心して暮らせるために~年金だけで老人ホームに入居する方法とは?

老人ホームに入居する際に一番気になることといえば、年金支給額だけで住居費や食費といった月額費用をまかなえるか、という点ではないでしょうか。定年退職後、第ニの人生を安心して暮らせるために、月々の年金だけで老人ホームに入居が可能かどうか確認しておきませんか。今回は老人ホームにご家族が入居を考えている方やこれから将来に向けて老後資金を把握しておきたい方のために、年金支給額で老人ホームに入居できるかどうかについて紹介します!

老人

年金額を確認

まずは、給付される年金額を確認しましょう。年金額は収めた保険料などにより給付額が変わってきます。また厚生年金か国民年金かでも異なりますので、給付額に差はありますが、おおよそ月額で数万円~20万円程度であることが多いようです。

平均年金月額
厚生年金(会社員や公務員など) 約145,000円
国民年金(自営業や専業主婦など)約56,000円

(参照):厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」令和元年度

まだ年金をもらっていない方は、日本年金機構のホームページで将来の年金見込み額を試算できます。
(参照):日本年金機構 ねんきんネット『かんたん試算』

老人ホームの相場

老人ホームに支払う入居金と月額費用は、地域やサービスの豊富さに応じて変わります。また、民間と公的の施設でサービス内容や金額に差があります。確認してみましょう。
なお、それぞれの施設の違いについて過去の記事でもご紹介しています。こちらも参考にしてみて下さい。
こちら>>【必見】理想的な老人ホーム探しとは?特徴や種類をご紹介

施設名称
運営入居金月額利用料
介護付き有料老人ホーム民間数十万円~億単位数十万円~億単位
住宅型有料老人ホーム民間数十万円~数千万単位 約10万円~約30万円
サービス付き高齢者向け住宅民間30万円前後20万円前後
グループホーム民間数十万円~数千万単位 約10万円~約30万円
ケアハウス公的約10万円~約100万円単位 約10万円~20万円前後
特別養護老人ホーム公的無料無料~10万円前後
介護老人保健施設公的無料無料~10万円前後
介護療養型医療施設公的無料無料~10万円前後

年金だけで老人ホームに入るのは現実には厳しい

誰もが年金支給額だけで老人ホームを利用し安心安全に生活したいと考えています。しかし、上記の表のように、一番安い価格帯を見ても、年金だけで老人ホームへの入居は現実的には少し難しいようです。

低価格の老人ホームは競争率が高い
老人ホームの最低価格だけ見ても、厚生年金受給者がギリギリ支払える価格となることがわかりました。入居一時金の事なども考えると、現実的にお金を出せる低価格帯の老人ホームへ希望者が増えるので、競争率は高くなり、なかなか入居するのは難しい現状です。

今後の年金額を考えると非現実的
年々、年金支給額が減額となっており、現在ギリギリの予算で老人ホームに入居できているという方も、将来、生活を維持するのも難しい可能性があります。

どうにかして老人ホームへ入居したい

それでも、どうにかして年金支給額で老人ホームに入居したい方へ施設利用料を抑えるための策をご紹介します。

地方の老人ホームにする
都市部にはやはり人口が集中しているため、入居希望者が多く競争率が高いので、思い切って地方の施設に入居するのも一つの選択肢でしょう。

大部屋タイプにする
大部屋タイプは個室タイプと比べて料金が低く設定されています。プライベート空間があまりありませんが、一人で過ごすのが苦手という方にはオススメです。

駅から遠くて古い老人ホームにする
入居すれば駅からのアクセスの悪さは気にならないでしょう。むしろ料金が低いのであれば好都合の条件です。

対処方法を紹介

老人ホームを利用することによって、月あたりの生活費を年金支給額内に抑えることは現実的には難しいことがわかりました。しかし、定年退職後は年金支給額だけで生活していかなければなりません。年金だけで老人ホームに入居できない場合の対処法をご紹介します。

生活保護を利用する

年金支給額が基準額に満たさず、生活を維持するための収入も得られないという場合は、自治体の福祉課に相談すると生活保護を受けられます。生活保護を受けると介護サービス費を無料にできますので、月々の支出を軽減させることも可能です。

自己負担を軽減する制度を利用する

介護に関連する自己負担を軽減する制度も用意されています。生活保護支給の対象にはならないという世帯でも制度を活用することで費用の負担を抑えられます。

高額介護サービス費
介護にかかる費用の支払いに月額上限額を設けることができ、それを上回る請求分が返金される制度です。高額介護サービス費の支給を希望する場合は、管轄する役所への申請が必要です。

特定入所者介護サービス費
一定の所得以下の方が介護施設を利用する際、食費や居住費の減額を受けられる制度です。

詳しくはこちらをご覧ください>>厚生労働省「介護保険の解説」

在宅介護サービスを利用する

在宅のまま介護を受ければ、前述した軽減制度を活用するなどの節約を行うことで、予算内で質の高い介護を受けられる可能性が高まります。居住費は据え置きであり、これまでの生活を崩さずに済む点もメリットです。
介護

まとめ

いかがでしたでしょうか。
老後の生活をどれだけ無理なく経済的に過ごすことが出来るかは、年金と介護サービスをうまく利用するかで左右されます。しかし、これから少子高齢化がどんどん進んでいく可能性があり、こうした制度仕組みは縮小していくかもしれません。第二の人生を豊かにそして、安心安全に暮らすには、現役時代からご自身の老後について考えておくことをオススメします。なお、ヤマダ不動産では全国の老人ホーム探しのお手伝いをさせて頂きます。ぜひお近くのヤマダ不動産までご連絡下さい。お待ちしております。

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